モラハラ夫にお悩みのあなたへ−特徴から対処法まで徹底解決
テレビや本で「モラハラ」という言葉を聞いたことがある方は多いと思います。
モラルハラスメント(モラハラ)を言葉で定義すると、「モラル(道徳)に反した精神的な暴力(ハラスメント)」ということになりますが、わかりにくいですよね。
簡単に言えば、「言葉や態度で相手に嫌がらせをする」ということです。
モラハラには、暴言を吐いたり、怒鳴ったりするわかりやすいものだけではありません。
実は、日常の何気ない態度や言動の中にモラハラは隠れているのです。
モラハラを放っておくと、泥沼離婚といった取り返しのつかない事態を招きます。
早めに対処することで、夫婦関係の改善が可能になるケースも多いのです。
この記事では、モラハラ夫の特徴や対処法まで徹底的に解説していきます。現在、モラハラ夫にお悩みの方、「これってモラハラ?」と思っている方もぜひ参考にしてください。
目次
あなたの夫は大丈夫?モラハラ夫の特徴とは
冒頭で、モラハラは「言動などによる精神的な嫌がらせ」と説明しました。
モラハラは、暴言を吐く、怒鳴るといったわかりやすいものもあれば、被害にあっている本人がなかなか気づけないということが非常に多いです。
以下では、モラハラ夫の代表的な特徴を列挙しています。あなたの夫を思い返してみて、いくつあてはまるでしょうか。
- 自分のルールやこだわりを強要してくる
- いつどんな時でも「自分のこと」を優先する
- 常に自分が正しいような口ぶりで話す
- 束縛が激しい・嫉妬深い
- 些細なことで態度が急変する
- わざと無視をしてくる
- 舌打ちやため息が多い
- 身内や他人に家族の悪口を平気で話す
- 外での評判がよく、女性に紳士的な対応をする
- 育児や家事について執拗に責め立てる
- あなたの容姿や性格に文句をつける
どうでしょう。代表的なモラハラ夫の特徴をあげてみましたが、思い当たるふしがありませんか。
この中で2つ以上当てはまるのであれば、あなたはモラハラ被害にあっている可能性が高いです。
こうした特徴は、付き合っている段階ではなかなかわかりません。長時間一緒に生活して、初めて見えてくるものです。
そのため、結婚後「こんな人じゃなかったのに・・・」とそのギャップに苦しむ人が実に多いのです。
私もモラハラ夫の被害者だった過去があります。また、カウンセラーの仕事を始めてから、モラハラ夫に悩む女性の相談をたくさん受けてきました。その特徴を一言で言ってしまえば、「モラハラ夫は自分に甘く、人に厳しい」ということです。いかがですか。ズバリ言い当てていると思いませんか
なぜモラハラをするのか−モラハラ夫の心理とは
では、なぜモラハラをするようになってしまうのでしょうか。
その原因は様々だと思いますが、1つ共通している点として、「プライドが高く、勝敗にこだわる」という心理が関係しているようです。
モラハラ夫はプライドが高いため、自分が否定される、思い通りにいかないということが許せません。
そのため、何かあると身近な存在である自分の妻に当たり散らすのです。
モラハラ夫になってしまう原因は、モラハラ被害にあった過去や歪んだ自己愛などがあげられますが、その中でも「母親の影響」が非常に大きいのではないかと私は考えています。
私の経験上、モラハラ夫になる男性は、母親との関係がうまく築けなかったという過去を持っています。
甘やかされた環境で育った場合、「自分のやることはすべて認められる」「どんな自分でも家族は認めてくれるのが当たり前」と勘違いするというわけです。加えて、「母親が理想の女性」となり、その理想を自分の妻に押し付けてしまうのです。
逆に、親から虐待を受けたりすると、自分に自信が持てず、無理やり他人をコントロールしようとして、モラハラに走ってしまうのです。
いずれにせよ、何かしらの原因でモラハラをする人間になってしまっている以上、そのうち治るというものではないことは理解しておくべきです。
また、本人には「モラハラをしている自覚がない」ということも知っておくべきでしょう。本人に自覚がないからこそ、この問題はやっかいなのです。
モラハラ夫の対処法
これまでの説明の通り、モラハラは放置しておけばいずれ解決する問題ではありません。
また、やっかいなことに、結婚後に発覚するケースも多く、なかなか事前に気づけないという問題もあるのです。
では、夫にモラハラをやめさせるためにはどうすればいいのでしょうか。
あなたに非がないなら謝らない
ずっとモラハラ被害にあっていると、自然と「謝る」という習慣が身についてしまいがちです。
そうでないにしても、相手をなだめるために、謝るということをする人もいるでしょう。
これは絶対にやめてください。
たしかに、その場は丸く収まるかもしれませんが、謝ることで相手はつけあがります。
その結果、ますますモラハラがひどくなるケースがほとんどです。また、謝り続けることで最初のうちは流せていても、そのうち「実は私が悪いんじゃないか」といった自己嫌悪になっていき、いわば洗脳状態になってしまうのです。
こうなると抜け出すことは難しくなります。
モラハラをやめさせるためには、絶対に相手の言動に屈してはいけません。
モラハラの内容を記録しておく
モラハラは習慣化する前に、しっかりとモラハラの内容を記録しておきましょう。
具体的な方法としては、
- モラハラの一部を録音しておく
- 日記やメモをとる
- LINEやメールはスクリーンショット(スクショ)しておく
- 親しい友人や家族に話しておく
といったことをしてください。
これは、①モラハラをされているという自覚を持つ、②モラハラ被害を客観的に証明できるようにする、という意味があります。
こうしておくことで、相手に「俺は何もしてない。どうせ気のせいだろ」という言い訳ができなくなります。
素直に「嫌だ」という気持ちを伝え話し合う
モラハラに毅然とした態度で臨み、しっかりと記録を残したら、話し合いをしていってください。
いきなり録音したテープや日記を見せるのはよくありません。証拠を突きつけられると、相手が逆上する恐れがあるからです。
まずは、「大事な話がある」ということを伝え、モラハラの言動について指摘していきましょう。
モラハラ夫のほとんどが、自分がモラハラをしているという自覚がありません。このことに気づくことで、中には態度を改めてくれる人もいます。
私のもとを訪れた相談者の中にも、モラハラ夫と話し合い、今は夫婦円満で暮らしている人が大勢いるのです。モラハラは決して治らないというものではありません。
そのため、多少言葉がきつくなったとしても、はっきりと自覚させてあげることが大切です。話し合いで認めないのであれば、日記などの記録を見せながら説明するのもいいでしょう。
ただし、あなたはあくまでも冷静にいなければなりません。感情的になってしまえば、話し合いも成立しなくなります。
そのためには、しっかりと事前の準備と心構えを整えておくことが必要なのです。
どうしても治らないなら「別居・離婚」を検討する
話し合いをしても、一向に相手がモラハラをやめてくれないのであれば、残念ではありますが、離婚を検討した方がいいでしょう。
「いずれモラハラをやめてくれるかもしれない」などという期待は捨てるべきです。この先もずっとモラハラに苦しめられる可能性の方が高いです。
そもそも、あなたが「やめてほしい」と言っているにもかかわらず、モラハラをやめてくれないなんて・・・もう言う必要もないですね。
モラハラは、立派な離婚事由となります。離婚の際は慰謝料を請求できる可能性が高いでしょう。そのためにも、「モラハラの証拠」を残しておくべきなのです。
ただし、モラハラ夫との離婚は高確率で揉めることになります。
離婚をする際は、必ず弁護士に相談する方が良いでしょう。可能であれば、実家など避難できる場所を確保した上で、離婚交渉に臨むべきです。
実は私もモラハラ夫に苦しめられた過去があります。最初のうちは「ダメな私のために怒ってくれているんだ」と思っていました。でも、私が我慢すればするほど、夫の態度は悪くなり、ついに体調を崩してしまったのです。その時になって初めて「私の夫はモラハラ夫なんだ」と気づくことができたのです。
私はこの程度で済みましたが、やっとの思いで離婚した後も心療内科に通院し続けているという人もいます。
モラハラは「される側」にも原因があるの?
モラハラをする人は、よくこんなことを言います。
「俺はお前のためを思って言っているんだよ」
身に覚えがありませんか?私の経験から言えば、これは100%嘘だと断言できます。
モラハラをする人は、「相手を支配して、自分の思い通りにしたい」だけなのです。
これに気づかず、「この人は私のことを思ってくれてるんだからしっかりしなきゃ」などと勘違いをし、心身ともに疲弊していく・・・そんな人を何人も見てきました。
どんな原因があっても、モラハラをしていい理由などないのです。もし直して欲しいことがあるなら、話し合えばいいのです。それが健全な夫婦のあり方です。モラハラを受ける側は何も悪くありません。
現在、モラハラでお悩みなら、一人で抱え込まず、友人や親族、夫婦カウンセラーなどに相談しましょう。誰かに話すことで、自分では見えなかった問題が見えることがあります。